「え?お前が作ったの?」

「うん!だって今年はちゃんとあたしが作ったのあげたくて、この一週間早紀ちゃんと特訓してたの。だから美味しいと思うよ!」

だから毎日山下の家に行ってたのか…

袋を開けて一粒口に放り込む。

「おいしい…?」

心配そうに見てくる実結がかわいくて、つい意地悪したくなる。

「不味い。」

「えっ!うそ!試食の時は美味しかったのに…なんで?」

一人あたふたする実結。

「うそ。うまいよ。」

「もう!意地悪!」

全然強くない力で俺の胸をたたく実結をもう一度抱きしめる。

腕に力を入れると実結も遠慮がちに腰に腕をまわしてくる。

やべ…もう限界が近い。