わたしに彼氏ができない理由

「待った??」

「んーん、ぜんぜん」

拓人くんが私の方に歩いてくるのと同時に頬が緩んだ

やべぇやべぇ顔がにやけちまうで。。しまりのないだらしない顔になってませんよーに!(p_-)

待ち合わせは約束のプール

もう何人かペアの人たちがダンス会場のグランドの真ん中に待機している

「俺らも行こっか」

俺らって言葉の響きにキュンとしつつ頷いて歩きだそうとした瞬間

拓人くんの手が私の手に触れた

驚いてひっこめようとした私の手を拓人くんはゆっくりと握った

「っっっ〜……////」

声にならない声がもれた

恥ずかしくって顔に熱の大集合っ!

赤面症の私は拓人くん側の横顔を髪で隠れるようにした

後ろからヒューヒューとかひやかしの声が聞こえた

拓人くんよ、何故動じない。。

拓人くんはひやかしの声が聞こえてもまったく動じるコトなく私の手をひいた。

待てよ、まさかほんまに聞こえてないんじゃ…?

「春ちゃん、ダンス踊れる??」

「ほへ??」

「あはは、何それ笑笑」

気づくともうダンスの場所にいて

拓人くん、ひやかし聞こえてない事件について考えてた私は急に話しかけられて

世にも間抜けな声を発してしまったのであった