「なっ……!?」
少年は真剣を木刀でしかも片手で受け止めていた
「今すぐここから立ち去りなさい、僕の気が変わらないうちに」
「っ……!?」
すっ…と目を細め殺気を醸し出す少年に浪士は震え青ざめながら本能的に店から出ていった
「……土方さん、あの子面白いですね」
「あ?……あぁ……(珍しいな、総司が自分から相手に興味をもつなんて)」
あの子ほしいなぁ……土方さん、勧誘してくれないかなぁー……
土方と沖田は少年にそれぞれ興味をもち、少年の様子をうかがっていた。
「あの…ありがとうございました…っ!」
「ふぇ…?あっ、いえ、僕はなにもしてないですよ?」
木刀を腰に差し一息ついたとき先程の店員が少年に話しかけた。
「なにかお礼をさせてください!」
「お礼、ですか?」
「はい!」
「んー…では、ひとつ……」
少年は考える仕草をしたあと“あっ”という声を小さく呟き……
「壬生浪士組の場所を教えてください」