なによ?これ。


「え?胃薬?」


手渡されたのは緑色の
胃薬だった


「気づいてたの?」


でも‥‥なんで?


「お前のこと見ればわかるんだよ。」


----ドキン----


え?なによ。ドキンって。


私、斗真にどきどきしてるの?


あえないよ。


「ハハッ。変な顔。」


私に向けた笑顔を見て
また胸がドキンとなる。


どうして?


相手はあの斗真なのに。


「早く飲んで帰ろうぜ。」


斗真がいつもより優しい。


「斗真。」


私は立ち上がって斗真の
名前を呼んだ。


「ん?」


首を傾げて私を見る
斗真にドキドキが止まらない。



「ありがとね。」



こいつに顔が赤いことに
気づかれたくなくて
下を向きながらお礼をいった。


「おう。」


一瞬、斗真の顔が赤くなった
気がしたがきのせいだろう。



でも‥‥‥なんで?



良ちゃんは気がつかなかったのに。



なんであんたが気づくのよ。



わからない。


私‥‥‥



なんでこいつにドキドキしてるの?