「ん〜‼︎疲れたぁ〜。普通の女性になりたいー!」
ステージが終わって楽屋で一息つくと
思わず本音が漏れた。

「本気ですか⁉︎今更...凛華さんが普通の生活なんて出来る訳がありませんってば〜ww」
呆れた様子でこんな事を言うのは、仕事は苦手だけど一生懸命に私の仕事を回転させようとしてくれている、新米マネージャー。

「失礼だなぁー!私だって普通に働いたり〜、普通に恋愛したり〜、色々したいのっ!」

出来ないと言われると意地になってしまうのが、私の悪いトコ...

「じゃあ...今オファーが来てる仕事受けますよ?」

「ん?どんな仕事?OL役とかは止めてよね。」
仕事で普通を演じたい訳じゃない。

「職業体験!in 病院。凛華さんが病院で看護助手として本当に働いて、それをライターさんが纏めるって内容ですよ...。凛華さんには無理だー、って言ってはいるんですけどね...。」

......。

「やってやろうじゃないの!無理なんて私の辞書にはなぁい‼︎」

呆れたマネージャーを横目に、これから始まる激務など知らず意気込んでいた。