分かってても、苦しい。


加々尾くんが大好きだから……。



今日だって。


パーティーは楽しいから好きだし、みんなに祝ってもらえるのは嬉しいけど……。



本当は、本当は……加々尾くんと、二人きりで過ごしたかった……。



「……別れたくないよ、加々尾くん……。」



一粒涙が零れて、そう呟いた時だった。





「……やっと、見つけた。」



後ろからグッと腕を引かれて、頭上から、大好きな人の声が聞こえた。



「かかお、くん……?」


「……今日さ、どうしたいの、お前。」


「え……?」


「パーティー、行きたいの。……それとも、俺と出掛けたいの。」