「あっゴメンね!すぐ用意するから待っててね。」と言って席を立った先生を見てホッとした。
「はい。どうぞ。」すぐに出された違う紙はウサギの柄だった。私は再びシャーペンを手に取り、書き出した。「先生に困ってるなら相談室に行きなさいって言われたから来ました。」
「何で困ってるの?」先生は私に聞いた。「クラスに居辛いんです。」
「そうなのね。とりあえず、今年度いっぱいここ(相談室)に通いましょうか。それでしばらく様子を見ましょう。」すぐに答えを出してくれた。そして私は紙をとらずに1回、コクンと頷いてみせた。
「じゃあ今から手続きをするわね。」と言ってまた席を立ち何枚かの書類を持って帰ってきた。書類を私の前にバッと広げ説明を始めた。
「えーっとまず、これは自分で書いてね。あと…これは親御さんに書いてもらってね。」先生には親がい
ない事を話してなかった。私は再びシャーペンを手に取り書きだした。「これも自分で書いちゃいけませんか?」先生はハッと顔を上げて
「何で?」と私に聞いた。「親がいないんです」私は迷わずそう書いた。
「どうして、亡くなったの?」私が…私のせいで…お父さんと、お母さんが…。