-あいにく、今日は平日。
行きたくないけど学校には行かなければいけない。
だって…高校には行きたいから…。
不登校になると、受験の時に不利になるから、
学校は嫌でも行くんだ。
と言う私の決意のせいで学校に行く事になった。
「はぁ…。」軽く、溜め息をはく。
着いちゃった…。
今日からここが私の“教室”…相談室-。
ドアノブに手をかける。
「あら?侑依ちゃんおはよう!」
中にはニコニコ顔の先生がいた。
「((ペコ」“おはようございます”
-のどまで出かけたその言葉を飲み込んで、
軽く会釈をした。
『甘えない』そう決めたんだ。
「はいこれ。今日のお話しペーパー。
今日はまず勉強からやりましょう。
何の教科が良い?」
と言いながら私にお話しペーパーを渡してきた。
今日の絵柄は笑ってる女の子の絵…。
この子、可愛い…。…何でだろう
…あ、笑ってるからか…。
いいなぁ、この笑顔。
私、この笑顔…好き。
私も…こんな風に笑いたい。
って何考えてるんだろう、私。
そんな資格…私にはないのに。
-私の中に新しい感情が芽生えたのはこの時…
冬になろうとしていた13歳の秋だった。
ハッと我に返り、
テーブルに向かった私は「数学と英語」と書いて先生に渡した。
「わかった。数学と英語ね。」
そう言って先生は微笑んだ。
…そんなに私と親しくすると不幸になっちゃうよ?
そんな気持ちを伝えるかの様に
私は心配と距離感が混ざった視線を送った…。

