血の記憶







未だに言い争いを続ける二人に目をやると翔真も同じところに視線を向ける。



「風邪は?って聞かないの」


「だって風邪じゃないの知ってたから」



二人から視線を離さず答えると、翔真が笑う気配がする。



「翔真はここで一人暮らししているの?」

「ううん、親父と暮らしてる」



キョロキョロした私を見てなにが面白いのかまた笑いだす。



「今は仕事でいないよ、親父警察官なんだ。で、お袋は俺が幼いとき死んだんだって」


「そう、なんだ……。」



なんだろう。


なにが引っかかっているんだろう。