血の記憶







「じゃあ挑戦な!やっぱコーヒーか?」


「絶対紅茶がいいよ!コーヒーとかなんか黒いし、無駄に苦いし。良いとこないじゃん」


「紅茶だって無駄に甘い、気持ち悪い味だよ!」



コーヒーか紅茶かっていう意味不明な争いを始める祐樹と香奈。


……別にどっちでも良いんだけど。


二人の言い争いをぼーっと見ている私の目の前にコップがトンと置かれた。


中には白い液体が波打っている。



「え、なにこれ?」


「牛乳も知らないの!?」



いや、さすがに牛乳は知っているけど。


なんで牛乳?



「いやぁ、カルシウムをとって落ち着いてもらおうと思って」



首を傾げた私に笑顔でそう言った翔真に少しイラつく。


私がカルシウム不足みたいに言わないでよ。


むしろ牛乳が必要なのはあそこの二人だと思うけど。