そんな声が聞こえてきた。 振り返った私が見たものは 「…お母さん」 エプロン姿のお母さんが向こう側の道路から走ってくる。 「奈央、こんな時間までなにしてたの! 携帯も家に忘れてるし …奈央?」 怒っていた顔が段々と影を潜めていく。 ―――私、助かったんだ。 その安堵感からか、私はゆっくりと意識を手放した。