血の記憶









話を一区切りしてふっと息を吐いて改めて実感


全身に無駄な力が入ってる。


全身をほぐそうと深呼吸をする


うん、ちょっとはマシになったかな?


落ち着いたところで翔真に目をやるとなにか不思議な顔をしていた。


なんだろう、切ない目の中に悲しそうな色も混ざっててその中に少しの焦り


よく分からないけどなんとなく不安そう、そんな顔。



「どうしたの?」


「え、いや………」



誤魔化そうとしているのかなにやらゴニョゴニョ、口の中で言葉を濁す。


黙ってなにか言うのを待ってると翔真が情けない顔でチラッと見て



「…………なんか浜松亮のことを話しているときの奈央が遠くを見ているみたいだから」



どこかに行きそうで、そう呟いた声はまたゴニョゴニョとぼやけさせる。


私はといえば少し戸惑っていた


翔真の言葉に





正しく言えば翔真の言葉に暖かく動いた心臓に。