血の記憶






4月だから外寒いかもしれないな。



そう考えパーカーを手にし、外に出れる服に着替え一番履きやすいサンダルを履いて外に出る。



「いってき………」


いってきますと言いかけた口を途中で閉じた。


そっか、言わなくても良いんだよね。


寂しいと思いそうになる気持ちを必死に押し殺し扉に手をかけた。





結局何も言うことなく、誰も居ないアパートの一室をでた。