血の記憶






そうして辿り着いたグラウンド。


暇な私は隅から隅まで歩きまわる。


すると部活で使われていたのか忘れられたサッカーボールがポツンと転がっていた。


頭に彼の笑顔が浮かんだ。


こんなとき、未だに私は素直にあなたの顔を思い出すわ。


彼が何をした?


彼が私達に―――――。


あぁ、違う。


彼をあんな風にしたのは全て私だ。


そのときだった。


突然肩に置かれた手



「やっ………!」



私は思わず振り払った。


振り返った私の顔は恐怖で怯え、情けない顔をしているのだろう。


私を見て目を見開き驚いた様な顔で突っ立っている翔真。



「あ、ごめん。少し考えごとしてて…翔真はもう終わったの?」


「え、あ、うん。ごめん待たして」



話を無理やりそらした私。


そんな雰囲気を察してくれたのか翔真は無理に聞き出そうとはしなかった。