血の記憶





「やだ、俺悲しむ姿見るの好きなんだよね」



そこで初めて怒りが湧いてきた。


ふざけんな


いいから殺せよ


早くしてくれ


これ以上菜央から血液がでるの、見たくないんだよ


菜央の命そのものが流れていっているようで怖いんだ


そのとき



『動くなっ!』



聞き慣れた怒号が聞こえ気がつくと駆け寄った警察官に犯人が取り押さえられていた。



「は、親父なんで…っあ、はやくっ…救急車!菜央っ、菜央が!」



犯人が連行された後俺の近くに来た親父。

俺の腕の中の菜央に目を向け一瞬目を見開き一粒涙を流した。



『大丈夫だ、救急車はすぐ来る。それよりその子の言葉を聞いてやれ』