血の記憶





「話を聞いて翔真と一緒に考えることはできるわ。だから聞かせて」



揺れている翔真の瞳を私も見返す。


そんな私に少し笑ってみせ、少し私から視線をそらした。


まるで昔の記憶に呑み込まれまいとしているみたいだ。


そして何度か口を開いては閉じるを繰り返す。



「大丈夫。私がいる」



そう言うと私の方を見、深呼吸をし口を開いた。



「俺奈央に謝らないといけないことがある」


謝る……?


なんのことだろう?



「初め声をかけたとき、俺奈央を奈央と思ってなかった」



そう言うなり立ち上がり廊下にでて戻ってきた翔真の手には一枚の写真。