俺のクラスに佐伯柚子って言う奴が転校してきた。

佐伯は担任が俺の名前を口にした時、微かに反応した。

俺は見逃さんかった。それにしても佐伯って奴、かわええ。

小っこくて、細くて、だけど顔のパーツは整っとる。

まるで小動物みたいやんけ。

…決めた、次のターゲット。

知っとる?俺の裏での呼ばれ方。

-狩人 旭。

俺は特別を作らへん。の割には女に囲まれる。

「俺に寄うてきた女、俺のターゲットになった女は全員、ボロボロになるまで遊ぶ。」

これ、俺のモットー。

いわゆる“プレイボーイ”ってヤツ?

女狩り…入学してから今までずっとやっとった。

そんな俺には俺を嫌う男から狩人 旭と言う変な名前がついとった。

別に、気にしとらんけど。

って事で今回のターゲットは佐伯柚子ちゃんに決まりや!

転校早々ごめんねー?

俺が飽きるまで、存分に遊ばせてもらうから-…。

「俺、旭 有央。よろしく。」幸運な事に佐伯ちゃんは俺の隣。

「私、佐伯柚子。こちらこそよろしくね。」これから色々と大変な事になるけど…な。

「分かんない事、なんでも聞いてな?」女なんてこう優しくすれば

「ありがとう、旭君。」簡単に、すぐオチるもの。

そう、女って言うのは馬鹿な生き物やねん。

こっちから愛の言葉を囁けば、勝手に顔を赤くして、

勝手に「私も…」なんて言いだす。

気持ちなんてこもっていないと知らずに自惚れる女はつくづく馬鹿やろう。

それでもごくたまに、

歪んだ愛情でも良いから俺を欲しがる女がおる。

俺にとってそれはただの

「重い女」や「迷惑な女」にしかすぎひん訳で

俺は容赦なく突き放し、切り捨てる。

女は俺の気休めの“道具”にしかすぎひん。

俺が満足すれば、それだけでええ。

俺はある時ふと思う。

「俺は悪い男や」

「今まで何人の女を泣かせ、捨ててきたやろう」と…。

それでも俺に好意を寄せてくれる女がいるのだから、

俺は誰にも好意を寄せられない男よりかは、

少なからず幸せ者なんやろう。

よしっ、これから全力で佐伯ちゃんをオトしにかかろ!


でもその前に…

俺が「狩人 旭」になた理由…知りたない?