有央の新しいターゲットが決まった。
佐伯柚子ちゃん…。
今日、転校してきたばっかの子。
いくらなんでも転校生に手を出すのは早すぎやと思うたけど、
有央は転校生やろうと女は女って言うた。
私はあえて何も言わずに
ただ、頑張ってとだけ伝えた。
何故かと言うと、
私だけが有央の理解者やから。
「有央には私しかおらん」
そう思うと何だか有央に何も言えなくなる。
本当は、有央の理解者になれとらん気がする。
だってほら、
今日もまた有央に抱かれとる。
有央に抱かれて、有央を受け入れて、
有央を理解しようとしとる。
一緒に、側におるだけじゃ有央が分からんくて、
肌を重ねて有央を分かる。
私って最低な女や…。
でも、ごめんな有央。
愛のない行為やって分かっとっても、
有央に抱かれる事が、
求められとる事が、
有央と肌を重ねられる事が私は嬉しいんや。
-有央が好きやから…。
分かりきっとる。
この恋は叶わへんって…。
やから、誰にも明かさへんで私の胸だけに、
しまっておくんや-…。

