「いい友達だね」
利也さんがそう言ってくれて、私は本当に誇らしい気持ちになった。
「はい!」
自分のことのように嬉しい。
仕事自体はさほど難しいことはなかったが、コーヒーの種類なんかは詳しくなった方がよさそう。
今度味見もさせてもらおう。
ある程度慣れてきたら、デザートのトッピングや盛り付けもやらせてくれるとのこと。
楽しみ。
「一子ちゃん、夜も大丈夫?」
「はい。できるだけ早く仕事覚えたいので、やっていきます」
「ありがとう」
そうして、私は初日からバリバリ働かせてもらった。
楽しいからあっという間だった。
その日、夜の7時頃、彼は一人で店に訪れた。


