『大人のことはよくわかんないけど、一子は頑張ってたよ。今も、頑張ってる』
光太は離婚について殆ど触れては来なかったけど、そう言われたとき、何故か涙が溢れてきた。
溢れて、止まらなかった。
頑張っていたつもりなんてなかった。
認めてほしいと思っていたわけじゃなかった。
でも、誰かが私のやってきたことを見ていてくれていたという事実に、私はダムが崩壊したように色んな感情がごちゃ混ぜになって溢れてきた。
夕暮れ時の公園で、光太は何も言わずにただ黙って隣に座ってくれていた。
暗くなっても私の涙は一向に止まらなくて、夕飯を作らなきゃいけないのはわかっていたけど、立ち上がることもできなかった。
そのうち心配して探しにきた剣二にも、大丈夫だから、と帰して、落ち着くまでずっと付き添ってくれた。
「あれがあったから私は今も頑張れるけど……でももしかしたら、本質的にはあまり変わってないのかも。
前にも後ろにも、関係が変わることがすごく怖いのかもしれない」
それは、自分のため。
なんて自己中心的な考えなんだろう。


