「……いいなぁ……。」


 ホント、いいなぁ。


 魔法が使えるなんて。


 かっこいい。


私がそう思っていると、サラはにこっとして言った。


「見せてあげる。」


そして、サラが私に手をかざすと、制服だった私の服を綺麗なパステル色のワンピースに変えた。


サラのとよく似ている。


サラのは、薄いグリーン色のワンピース。


私のは、薄いピンク色のワンピース。


何かから解放された気分で、気分がさっきよりももっと良くなった気がした。


「え、すごい!すごい!」


私がそう言って喜んでいると、サラはまた、「ふふっ」と笑う。


「私のと色違いよ。よく似合ってる!」


サラは笑顔で褒めてくれた。


「ありがとうっ。」


少し目に涙を浮かべてしまったが、それは嬉しかったから。


「喜んでもらえてよかった!そうね、あとは……。」


サラは私をよく見て、また手を私にかざすと、私の周りが光で溢れだした。


「な、なにっ!?」


まぶしくて目を閉じてしまったが、すぐに目が開けられるようになり、そっと目を開いてみると……別に変わりはない。