そういえば、この世界にはいろんな能力を持った妖精たちがいると聞いた。
サラは、どうなんだろう。
サラは、妖精なことはわかったけど、どんな能力を持っているんだろう。
「サラっ!」
お花畑にいた私とサラとナギ。
ナギを肩に乗せたサラに、私は聞いてみることにした。
「どうしたの?」
サラは、私のお顔を見る。
「サラは、ど、どんな能力持っているのっ?」
一瞬、時間が止まったように空気が静かになった。
サラは「ふっ」と口に手を添えて笑う。
「なっ、何で笑うの!?」
私が少し不思議そうに言うと、サラが「あははっ」と声を出して笑う。
「だってアイ、おもしろいんだもん。真面目な顔してるから、何を言い出すかと思ったら……ふふっ。」
し……真剣だったもん……。
「……。」
私が下を向いて恥ずかしそうにしていると、サラは私の両頬に手を添えて、顔を上にあげた。
「ほらっ!下を向かない!」
そう言ってサラは笑う。
「う……はい。」
ちゃんと前を向いて、サラの顔を見る。
「そんなの、力入れなくても教えてあげるのに。」
「じ、じゃあ、教えて……。」
「私は、魔法を使えるの。」
魔法……!
「す、すごいっ……!」
「普通よ?」
本当に普通かのような表情をするサラ。