後ろを振り返ると、サラがいた。
「ナギ、ダメじゃない。」
私の膝の上にいるナギを、自分の手のひらの上に乗せるサラ。
「……ごめんなさい。」
ナギはしょぼんとする。
「あ……。」
ナギは、悪くないのに……。
「アイごめんね、びっくりしたでしょう?ナギ、私たちの存在はアイの世界ではありえないの。驚かせちゃダメでしょう?」
「ち、ちがっ……ナギは、悪くないよ……。びっくりしたけど……。」
私に声をかけたあとに、ナギに優しくそう言うサラ。
「アイ、優しい。」
ナギは私の方に指をさしながらサラに言った。
「びっくり……したけど、うれしかった……から。」
私は下を向きながらでも、必死に伝えようと頑張った。
「サラ、アイやっぱり優しい。」
「そうね。」
また私に指をさしながらそう言うナギの腕を優しくおろして指をさすのをやめさせるサラ。
「アイ、ナギと友達になってくれる?」
ナギはサラの指に手をかけて、乗り出すように言ってきた。
とも……だち?
私に……友達?
こんな……私と……?

