「やめろっ!!」


ついに痺れを利かせたのか、タクは大声で怒鳴る。


焦りが目に見えてわかり、頬が緩みそうになる。


ダメだ…我慢しなきゃ。


「なんで?事実を語っているだけじゃない」


この、私の一言でタクが顔をさらに歪めた。


今まで一度も見たことのないような、恐ろしい顔に。


私は一瞬怯みそうになるが、余裕な表情を顔に取り付けた。


「サキ…。死ねよ」


タクの手元で、“何か”がキラリと光る。


そして、その“何か”が私へと向けられる。


私は頭がおかしいのかもしれない。


その“何か”を見て、私はニヤリと笑いをこぼした。