Darkness love1

「…ねぇ、タク?」


その声を聞いたとき、俺はもう手遅れな事を悟った。


「思い…出したか…」


「うん、思い出しちゃったぁ…」


彼女がニヤリと笑うのが分かる。


なぁ、サキ。


お前、気付いてるか?


今している格好は、お前と俺が初めて出会った頃にそっくりだ。


膝よりも少しだけ上の、白いニットのワンピース。


靴は黒いムートンブーツを履いて。


すごく清楚な格好に似合わない、真っ赤や口紅。


俺が可愛いっていったら、一週間に三回は着てくるもんな。


「タク…あの頃みたいに可愛いって言ってくれないの?」


ニヤリと笑った彼女は、への字に唇を曲げ、うっすらと涙を浮かべる。