Darkness love1

「まぁ、ここに来たってことは、少なからず、あの事件のことは思い出したってことだろ?」


「……」


「じゃあ、お前は自分の家がわかるか?」


自分の家…?


「な、に言ってるの?私の家はここでしょ…?」


やっぱりな、そう言って彼は笑う。   

「それはまだ思い出してないんだな」


全部思い出したと思ってた。


寒くもないのに、身体が震えるのが分かる。


「後よ、なんであの事件が起きたのかわかるか?」