「ガチャン」


玄関のドアが開く音で、回想していた記憶が止まる。


ジンたちが帰ってきたのかな?


でも、どうでもいいや。


今顔を合わせても、心配させるだけだと思うから。

 
それに、会っても笑える自信がない。


だったら、このまま寝ているということにしてしまおう。


私は、再び目を閉じる。


しかし、睡魔が襲ってくる事はない。


あぁ、“また”寝れない日々が続いてしまう。


薬に頼るあの日々に。


逆戻りだ。