あれから、私はしばらくジンに抱きついていた。


そしていつの間にか、気づかぬ内に眠ってしまっていた。


この時は、先程のように怖い夢は見なかった。


その代わり、なんだか懐かしいような夢を見た。


『サキ…愛してるよ』


「私だって愛してる」


二人で抱き合うなんとも微笑ましい光景。


私と……誰?


顔はこちらを向いていないためわからない。


だけど後ろ姿が語っている。


私たちは幸せだ。と…。