「ウィズ、手を離してあげろ」

「しかし」

「二度言わすなよ」

「申し訳ありません」




兄貴の言葉にスーツの男は手を離した



何だ…………こいつ





「彼は俺のボディーガードでね。失礼なことしたよ」

「ボディーガード!?」

「そう。凛世と俺は君達とは住む世界が違う人間だ。これに懲りたら凛世に会おうとはしないことだ」






そのまま立ち去る後ろ姿を俺は追いかけることすら出来ず






「くそっ…………凛世……」






ただ見つめていた