「でも癒衣、あんた一度凝り出すと依存するタイプなんだから気をつけなよ?面白半分で申請してくる奴も少なくはないんだから…」

「うん!気をつけるね!」

そう言うと私は携帯をパタリと閉じ、お昼寝タイムに入った。

「も〜、あんたは。またそんなところで居眠りする…あ、癒衣、ちょっと」

「ん〜…なにぃ〜?」

私は眠そうにうつらうつらとしながら応えた。

それより夏樹はえらく上機嫌だ。

「ほらあそこ!廊下側の一番前にいる席の男子!」

「あ〜逢坂くん?」

「うんっ♡」

気づくと夏樹は少女漫画で言うハートの目になっている。

こう見えて夏樹は結構面食いなところがあり、かっこいい人を見るといつも私にも教えてくれる。

「あんなイケメンな男を前にしてときめかないあんたの神経疑うわ…」

「だって私ゲームしすぎて眠いんだもーん…」

私は夏樹の話をそっち退けですっかりおやすみモードに入ってしまった。