思えばこの17年間、彼氏はもちろん、男性とは無縁の学生生活…

友達の恋愛話を聞いても、特にときめいたりすることもない私の地味な生活は、私自身をも廃れさせていた。

「ほんっと、癒衣って男に免疫ないよね。」

「だ、だって…彼氏とか男性の方とそういう関係になることすら怖いというか何というか…」

「あんたまだ17歳なんだからもっと年相応ピチピチになりなさいっ！」

「痛っ！」

喝を入れられるように、私は夏樹からペシッと頭を叩かれた。

「世の中男と女、たった2種類しか存在しないっていうのにそんなことでどうするの！」

「宇宙人がいるじゃん」

私が言うと、夏樹ははぁ〜と溜息をつき私に向かって指差しをしてきた。

「な、なに…？」

「いい⁉︎この一年が終わると私らは卒業だよ？あと一年で学生生活が終わるんだよ？」

「卒業しても大学生活があるんじゃ…」

「つべこべ言わずに青春、青春よ！あんた見た目は結構いいんだから男くらいすぐに出来るって！」

「えぇ〜…」


こうして、私の高校生活最後の一年が幕を開けたのだった。