偽り王子×イケメン嫌い女子


女の子は泣き出して走り去っていく。

しばらく動けずにいると、


「フックククッ」


いきなり瀬戸翔馬が笑いだした。


「あっりえねープッアハハハハ
初めて見たときからとかっハハハッ」


………あんたがありえないよ
だからイケメンは嫌いなんだ。

パキッ

あたしは一歩後ろに下がったときに枝を踏んでしまった。

ヤバいと思ったときにはもう遅く、


「誰だ?」


と瀬戸翔馬がすぐそばに来ていた。


「……今の見てた?」


とすっごい爽やかな笑顔で聞いてきた。