偽り王子×イケメン嫌い女子


そして教室で二人、亮兄が来るのを待った。

バタバタバタッ


「つばき!悪い、遅くなった。……あーついでにかんなも」


……やっと来たと思ったらあたしはついでかいっ!


「全然いぃーよー、さぁー行こっか。かんなのデビュー戦を見物しにね!」


うん、あたしはどーしても行くの決定なんだね。


ズルズルズル


ただいま、本日数回目の強制連行中。


────────……………
───────……………


あっというまに体育館に到着した。


「かんなっこっちこっちー!!」


するとゼッケンをつけた絵莉が小走りにこちらへとやって来た。


「女子バスケ部は今日は自主練なんだよ。だからコート使わせてもらって練習しよっか!」


「うん、ごめんねーあたし入っちゃって………」


「ぜーんぜんっ!」


絵莉は笑顔でこちらにピースしてゼッケンを渡してきた。

あたしは体操着に着替えて、絵莉に渡されたゼッケンをつけた。


「ね、ねぇこれってさあ、男バスも一緒だったりしちゃう………?」


あたしは一番気になっていたことを聞いてみた。


「え?男子?…………アッハハハハハないない、ありえない。知らない?バスケ部は男女の敵対がすごいって有名なんだけどなぁー」


「へぇー、そーなの?!知らなかった!」


よかった~。
集中して打ち込めそう!