嘘だって思いたいけど、あんな顔のつばきは初めてだったからしっかりと頭が覚えてしまっている。


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥………ダダダダダッ


あたしは急いで制服に着替え、鏡の前をダッシュで通りすぎる。


さっき脳内で高速計算をしたところ、早く行かないと命が危ないというなんとも恐ろしい答えがでたからである。


「いってきます!!!」


我を忘れてとにかく夢中で

走る、走る、走る!


人々がこっちを見てクスクス笑ってるのが確認できるが、今はそんなの気にしてられない。

なんたって命がかかってるからね!


もともと運動が得意なあたし。

見事、最高記録で学校に到着することができた。


「ゼェーゼェーきっつ!」


あたしでもさすがに疲れてしまった。

しかしなんとひどい世の中だろう。
頑張ったからといって休ませてはくれない。

それどころか、すごい形相の鬼を目の前におくのだからたまらない。