偽り王子×イケメン嫌い女子


「かんな、かんな。どうー?翔馬先輩。かっこいーでしょ?」


あたしが心の中で叫んでいるとつばきがそう耳打ちしてきた。


「かっこいい?ふっざけんなぁ!!
てかね、会わせたい人がいるってこの人?!あたしこういう人ダメだって知ってるよね?!
何?あたしへの嫌がらせ?!」


「バカ、違うって。とりあえず落ち着いてよ。私も亮ちゃんもずっとかんなのこと心配してて、その時に亮ちゃんがいい後輩がいるっていうからね……」


「紹介したと?」


「うん、そう。まあまあ、いーじゃんいーじゃん。翔馬先輩いい人そうだし、なんとかなるなるー」


んな、てきとーな……
もー、つばきまで騙されてるし……


「あのねぇ、つばき。あいつの本性はね、さいっあくなんだよ?」


「え?なになにどーいうこと?」


「うん、それがね……」


「楽しそうじゃん、俺もまぜてほしーなー?」