「……ユカリ」

ニコッと可愛らしさ溢れる笑顔でドアの前にいるのは……。

「な、ナチっ!?」

「来ちゃった」

まるでテヘッと女の子のように笑う。

あたしは思わず抱きついた。

荷物をダンッと落として、あたしを抱きしめ返してくれた。

「ユカリ、久しぶりだね」

トントンと背中を柔らかく叩くのはナチの癖。

「うん……良かったらウチに泊まって」

あたしはすんなりと家にあげました。

でもそれはリューを怒らせるには十分過ぎる事件だった。