「なんなんスかねっあいつ!!ムカつくっすー!!」

莉愛がキーキー言う

「凪センパイ~? なんで静かなの?」

あいつ そうあいつ…
まえに…

「なんでもねぇよ 絵描くぞ…」


---

「「おぉー!!」」

……

「「すげぇ!!」」

おい……


「「ぬおぉ!!」」

「オイッ!!いい加減にしろっっ」
「なんなんスか~?続けて描いてくださいよー センパイ!!」

描けるかよ…こんなに人に囲まれなが!!

俺のまわり人ばっかじゃねぇか!!

「なんかうるせぇんだよ!!筆動かすたんびに おぉ! とか言われたら!!後半らへんだれか ぬおぉ!って言ったろ?!なんだそれッッ」

「ぬおぉ!って言ったのはコイツです。」

美桜が 暗めの男を指さす

「ぼぼぼぼくくくじゃぁぁないぃいい!!」

首をブンブン振る暗めの男
こいつコミュ障だったなそーいや

「ぜってぇこいつじゃねぇだろ…まぁいい さっさと絵描け!!コンクール近いだろ?!」

「な、凪センパイ!!」

「んだよ 莉愛」

「それが コンクールに出せるのは一軍の人だけらしいんです」

一軍。つまり綾たちのこと。
俺らは二軍と呼ばれるようなってるらしい…
美桜が言ってた

「はぁ?!誰がんな事いってんだよ!!」

「あ、あのぉ…」

さっきのコミュ障が小さく手をあげる

「部長が 言ってるのを…き、聞いたんです…」

部長…綾か?…

「ッチ… いや、いい描け。」

部員がざわつく。

「え?! か、描いてもコンクールに出せないんですよ?!」

「いや、出す。」

「で、でも凪センパイ?」
美桜が困った顔をして下を向く

なんで 美術部なのにコンクールに出せないのかわからない

「理不尽すぎるだろ?おんなじ美術部なのにコンクールに出せないとか 意味不明」

「で、でもどうやって?…」

「簡単だろ 応募届け出せばいい
俺、いちおー副部長だし?誰も何も言わねぇよw」

アッシュグリーンの髪に指を通す。




「余計なこと……しないで……」


「?!」

後ろから低い冷たい声がする

「春?!」

美桜がでけぇ声で叫ぶ

「副部長……借りる…」
「はぁ?!あ、おいっ」

痛いコイツ力強すぎだろ手首折れるわっ

ゴンッ

「痛ッ おいっ!!いてぇだろ!いちおーセンパイだぞ?!」

バンッ

おっと……人生初の壁ドンが 壁が凹んじゃう威力の壁ドンとか…トゥンク…なんてなんないわー…

「副部長……」
「な、なんだよ? 近いんだけど?…」

ヤバい目が怖い 完全に、おこ だねぇ

コイツ結構イケメンとか思っちゃう俺 状況考えろ

「綾…のじゃますんな…」
「おーこわこわ 邪魔してんのはそっちじゃねぇの? 考えてみろ」

「…」

ゴスッッッ
「本当に今考えるなよww」
「ゴホッ…ウェ… お前ッッ…」

ブンッッ…
「ありゃー 2回は当たんないかー
んじゃ…」

ビュッ…

「?!」
ビッ
「痛ッ…カッターとか…卑怯…」
「ごめんなぁー せっかくイケメンな顔に 切り傷つけちゃったw」

「……」
「おぉっと 近づくな?今度は刺すぞー?」

それでも動きを止めない コイツ
「ありゃ動いちゃ……」

あり?……喋れない…塞がれてる?
何で?…柔らかい温かい…


「んぅ?!」

チューされてる?!

ゴスッッッ
俺はすぐにアッバーをくらわせる

「て、てめっ ?!何してくれちゃって」
「……うるさいから…つか、…血でた…」

コイツの口から血が少し流れる

「…もう 綾に逆らわないで…」

そういうとソイツはフラフラと消えてった