茶色のサラサラの髪に、
海のように、深い、深い、青色の瞳。
茶色と青色が、春の日差しを受けて、キラキラと輝く。
いつのまにか、警戒するのを忘れて、ぼーっと彼を見つめていた。
すると、いきなり…
ーーバッターン
少年が大きな音を立てて、派手に転んだ。
うつ伏せに倒れたまま、動かない。
……何こいつ。どんくさすぎる。
何で、何もないところで、こんなにも派手に転べるの?
「……っ痛ぇー」
少年が、うつ伏せに倒れたまま、うめき声をあげる。
その声にはっとする。
……そうだ。こいつは敵かもしれないんだ。
油断してはいけない。
少年に向かってジャンプして、一気に近づく。
うつ伏せに倒れている彼をひっくり返し、上に覆いかぶさる。
そして、腰から短剣を引き抜き、彼の顔のすぐそばに構える。
ーーぐさっ
短剣を顔のすぐ横に突き刺した。
