あの日のことを、私は決して忘れない。
あの日から私は、バルディア王国に復讐するためだけに、10年間生きてきた。
「今が、その時だよ」
リオの声にはっとする。
「今が、復讐の時だ」
……今が…復讐の時…
復讐すると誓いながらも、どうしていいかわからず、なかなか決断できなかった。
そうだ。もう10年も経った。
今が、その時なのかもしれない。
やっと、バルディア王国に復讐をする時が来たのだ。
「一緒に行こう」
リオがまた、右手を差し出した。
彼の手をじっと見つめる。
なぜか、心臓がドクンドクンと、激しく脈打っている。
深呼吸をして、気持ちを落ち着かせる。
そして、彼の右手を、私の右手で、しっかりと握る。
その瞬間、風が強く吹いて、桜の花びらがたくさん舞い落ちた。
「交渉、成立だな」
リオがニカっと笑った。
