【短】溺愛ショコラ




『ねぇ、茉子ちゃんは彼氏いるの?』

「……え?」


固まる私に振られた、なんともプライベートのベタな質問。

今……関係ある?

いや…、これが先生の親交を深めるツールかもしれないし…、


『彼氏よ、カ・レ・シ♪』

「は、はぁ…。」


目の前の先生は、まるで青春真っ盛りの女子高生のようなノリだった。

星が付いてきそうなウインクまでされて、私は先生をいっそのこと女性だと思うことにした。

見た目はテレビに出てそうなイケメンの男性だけれど、中身は完全に女性だ。


「い、いませんよ…?」

『あら、いるのねーっ!羨ましい♪』

「っ、」


脳裏に彼氏である圭司さんの顔がよぎったけれど、すぐに打ち消す。

圭司さんのことをほかの人に話すのはとても恥ずかしいから、いつものようにウソをつくと、先生に笑顔でそのウソを見破られてしまった。

なっ、何でバレたの…っ!?


『かっわい~!茉子ちゃんのこと、好きになっちゃった☆』

「なっ、何言ってるんですか、先生!」


頬を赤くしてしまった私をからかう先生を前に、前途多難の予感がした私だった。