数十分前にも与えられた、熱くて、甘くて、深い口付け。


「んっ…んっ!んんっ!」


私の口内に入ってきた熱い舌が、私の舌をいとも簡単に絡めとる。

ちょっと待って。

知らないんだって、こんなキス…!

抵抗したくても、シーツに押さえつけられた手首に力を入れても無意味で、ジタバタともがいていた足は、先生の足が割り込んできて、暴れることもできなくなった。


「は…っ」


キスで骨抜きにされた私と先生を銀色の糸が繋ぐ。

激しすぎる。

放心状態の私とは違って、先生は満足そうに整った顔でニヤついている。

それなのに恰好良く見える私の目にはエコー加工されているのだろうか。


『これからは本気で口説くから。覚悟しろよ?』

「……っ、」


何でいきなり。

本気でって…今までは本気じゃなかったってこと?