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街頭が照らす夜道を歩く。
この辺は暗くないからいい。
ードーン
大きな音と一緒に目の前に
花火が打ち上がった。
盛大に花開いたあとに
キラキラと輝いて
儚く散ってゆく。
何て幻想的なんだろう。
カメラ持ってくればよかったなぁ。
横から落ちてきた髪を
耳にかけると、
前髪を止めているピンに手が触れた。
お気に入りの白いお花のピン。
誰にも見られないのに
何で 付けてきたんだろう。
そんなことを考えながら
暗い小道に入る。
ー南くん…
こんなに私の中で
大きい存在になっていたなんて
知らなかったよ...。
きゅっと締め付けられる
胸を手で押さえ、
いつもより長く感じた
小道を抜ける。
目の前には
夜空を照らしている
花火しかなかった。
「あれ、花火大会行ってると思ってた」
「...」
聞きなれた声がする。
ベンチ座ってるのは
紛れもなく南くんだった。
「...え、なんで?」
「今日の夕方に帰ってきたんだ。
あー、お土産
家に置いてきちゃったよ。」
穏やかな笑顔でいった。
胸の奥が、目の奥が
熱くなる。
ーあ、だめだ...
気づけば私の目からは
涙がこぼれ出ていた。
どうしよう、
もうこんな所見られたくない。
私、矛盾してる
さっきまであんなに逢いたかったのに…
ばれる前に早く...!
「...ご、ごめんっ、
わたし帰らないと...」
そう後ろを向いた次の瞬間、
ぐっと手を掴まれた。
「...っ?!」
「...どうした?」
その真剣な瞳に見つめられてしまえば
どうすることもできない。
苦しい。
「...っ、南くん...」
涙が止まらない。
「うん?」
その優しい声が心に響く。
話してもいいの...?
それとも「大丈夫」といって
このまま帰るべきなの...?
わからない...。
俯いたまま
ただ泣くことしかできない自分が
恥ずかしくて、情けなくて。
「ゆっくりで、
何も気にしなくていいよ。
待ってるから。」
ほら、前もそうだった。
私の気持ちが分かってるのかもしれない。
そうすると、
言葉は溢れるように出てくる。
「あのねっ...
今日、お母さんの、命日なの...
おばあちゃん達と
お墓参りに、行ってきたんだけど...」
「うん」
「家に帰って1人になった途端ね
空っぽになっちゃってっ...
すごく寂しくて...」
私の右手は
南くんに握られたままだった。
「私、南くんに逢いたかった
いるはずないって思ってたから
すごく嬉しかったのにっ...
そしたら涙がでてきて...」
私何言ってるんだろう...
本当は、
こんなこと言っちゃいけないのに。
南くんを困らせるだけなのに...。
「でも...こんな自分見られたくなっ...!!」
無我夢中に話してる途中
心地いい温もりが
私の体を包んだ。
何が起こったのか分からない。
ただ心臓がうるさいくらいに
音を立てている。
回されている腕にぎゅっと
力が入ったとき、
抱きしめられていることに気づいた。
「...み、南くん?」
「...大丈夫、俺がいる。
別に特別用がなくてもいい。
日比野さんが呼んだら
いつでもすぐに行く。
...だからもう1人で
抱え込むのは必要はないよ。
これからはもっと頼ってほしい。」
「...え?」
「...俺、日比野さんが好きだよ。」
それは
心のどこかで望んでた言葉。
夢じゃない...?
「...ほ、本当、に...?」
「あはは、こんな時に
嘘なんかつかないって。」
私を抱きしめたまま
ポンポンと頭を軽くたたく。
「っ...、ほんとの、本当に...?」
信じられない...。
「ほーんーと。」
「...っ」
また涙が出てくる。
「ほら、泣かないで。」
「...いや、ちがうのっ
すごく、嬉しくて...」
「それなら、良かった。」
「...南くん、」
私も伝えたい...。
「私、南くんが好きですっ...」
街頭が照らす夜道を歩く。
この辺は暗くないからいい。
ードーン
大きな音と一緒に目の前に
花火が打ち上がった。
盛大に花開いたあとに
キラキラと輝いて
儚く散ってゆく。
何て幻想的なんだろう。
カメラ持ってくればよかったなぁ。
横から落ちてきた髪を
耳にかけると、
前髪を止めているピンに手が触れた。
お気に入りの白いお花のピン。
誰にも見られないのに
何で 付けてきたんだろう。
そんなことを考えながら
暗い小道に入る。
ー南くん…
こんなに私の中で
大きい存在になっていたなんて
知らなかったよ...。
きゅっと締め付けられる
胸を手で押さえ、
いつもより長く感じた
小道を抜ける。
目の前には
夜空を照らしている
花火しかなかった。
「あれ、花火大会行ってると思ってた」
「...」
聞きなれた声がする。
ベンチ座ってるのは
紛れもなく南くんだった。
「...え、なんで?」
「今日の夕方に帰ってきたんだ。
あー、お土産
家に置いてきちゃったよ。」
穏やかな笑顔でいった。
胸の奥が、目の奥が
熱くなる。
ーあ、だめだ...
気づけば私の目からは
涙がこぼれ出ていた。
どうしよう、
もうこんな所見られたくない。
私、矛盾してる
さっきまであんなに逢いたかったのに…
ばれる前に早く...!
「...ご、ごめんっ、
わたし帰らないと...」
そう後ろを向いた次の瞬間、
ぐっと手を掴まれた。
「...っ?!」
「...どうした?」
その真剣な瞳に見つめられてしまえば
どうすることもできない。
苦しい。
「...っ、南くん...」
涙が止まらない。
「うん?」
その優しい声が心に響く。
話してもいいの...?
それとも「大丈夫」といって
このまま帰るべきなの...?
わからない...。
俯いたまま
ただ泣くことしかできない自分が
恥ずかしくて、情けなくて。
「ゆっくりで、
何も気にしなくていいよ。
待ってるから。」
ほら、前もそうだった。
私の気持ちが分かってるのかもしれない。
そうすると、
言葉は溢れるように出てくる。
「あのねっ...
今日、お母さんの、命日なの...
おばあちゃん達と
お墓参りに、行ってきたんだけど...」
「うん」
「家に帰って1人になった途端ね
空っぽになっちゃってっ...
すごく寂しくて...」
私の右手は
南くんに握られたままだった。
「私、南くんに逢いたかった
いるはずないって思ってたから
すごく嬉しかったのにっ...
そしたら涙がでてきて...」
私何言ってるんだろう...
本当は、
こんなこと言っちゃいけないのに。
南くんを困らせるだけなのに...。
「でも...こんな自分見られたくなっ...!!」
無我夢中に話してる途中
心地いい温もりが
私の体を包んだ。
何が起こったのか分からない。
ただ心臓がうるさいくらいに
音を立てている。
回されている腕にぎゅっと
力が入ったとき、
抱きしめられていることに気づいた。
「...み、南くん?」
「...大丈夫、俺がいる。
別に特別用がなくてもいい。
日比野さんが呼んだら
いつでもすぐに行く。
...だからもう1人で
抱え込むのは必要はないよ。
これからはもっと頼ってほしい。」
「...え?」
「...俺、日比野さんが好きだよ。」
それは
心のどこかで望んでた言葉。
夢じゃない...?
「...ほ、本当、に...?」
「あはは、こんな時に
嘘なんかつかないって。」
私を抱きしめたまま
ポンポンと頭を軽くたたく。
「っ...、ほんとの、本当に...?」
信じられない...。
「ほーんーと。」
「...っ」
また涙が出てくる。
「ほら、泣かないで。」
「...いや、ちがうのっ
すごく、嬉しくて...」
「それなら、良かった。」
「...南くん、」
私も伝えたい...。
「私、南くんが好きですっ...」
