隼人side
最近の日比野さんは
どこか違ってみえる。
ここ何日かの話だけど、
何か表情とか、雰囲気とか
さらにふわっとしたというか...
やわらかくなったというか...
あと、公園で会ったときは、
また少し緊張してる気がする。
せっかく慣れたと思ってたのに...
「よっ!おまたせ!」
肩をぽんっと叩かれる。
「あ、翔 」
「よし!いこうぜ!
腹減って死にそう」
そう、俺は学食の前で
翔を待っていた。
そのまま列に並ぶ。
今日はカレーらしい。
「あ、隼人あれ」
「ん?」
翔の指さす先には
自販機の前。
日比野さんと春乃さんだ。
「おー、何か愛ちゃん
さらに可愛くなった?
周りのやつらの目がハート」
「...まぁ俺も最近雰囲気ちがうな
とは思ってたけど」
「へ~!隼人もそういうの
わかるようになったか~」
カレーを受け取り
いつもの席に座る。
「何、隼人もって」
「お前そういうの
全く興味無いじゃん?」
「そうかな?」
「おう!
中学の頃からそうだった!」
何げに誇らしく言ってる翔。
それから珍しく黙々と食べ始めた。
そういえばカレー好きだったか。
「...何で雰囲気変わったと思う?」
「好きな人でも出来たんじゃね」
「へ?」
意外な回答と
その早さに目を開く。
「...好きな人?」
すると多分アホ面な俺を
しばらく見て口を開いた。
「...まぁ俺男だから
わかんないけど、
そういう意見も
あるっちゃあるぞって話だ!」
「...そっか」
ははっと笑ってさらに加える。
「まぁ、元があれだけいいからな!
そりゃあ久しぶり見れば
可愛く見える訳だ。
それより早く食え!
時間ないぞ!」
「あ、やばい」
急いで食べていても
何となく頭から離れないし
少し焦っている気がするのは
気のせいなのかも分からない。
ーまぁ、何とかなるか。
そう思い込んでおくことにした。
