海の花公園 -2人の場所-






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いつもより早く家を出た。


起きても何もかもが
新しく見えて、
何だか嬉しくて。


初夏らしい眩しい日差しが
キラキラと海を照らしている。


少し早めに出たので
生徒の数は普段より少ない。


たぶん私がいつも登校している時間が
ピークなんだろうな。



教室に入ろうとした時、
思わず足が止まった。


どきっと胸が鳴る。



窓側 一番後ろの席に1人
頬杖をついて外を眺めている
男子生徒がいた。


ーなんで...?


心地よい風がふわっと
教室の中に舞う。


その風は私のところまで届き
微かに長い髪を揺らした。


同じように
その男子生徒の髪も揺れている。


私は言葉も出ないまま
教室に入ることも忘れて
入口で立ちすくんでいた。


その視線に気がついたのか、
頬杖をやめて彼がゆっくり振り返る。



目が合うと
穏やかに笑った。


「おはよ、日比野さん。」



きゅっと胸を掴まれると同時に
どこかでうまれる安心感。


「...おはよう。」


自然と笑顔になれた。





ー私、この人に恋をしてる。