あめ玉

えっと、これは……あ、一番上だ…
脚立に乗らないと。



側にあった脚立を立てて、慎重に登る




うっ、ちょっとだけ怖い


「宮野大丈夫?」




「うん!平気!……よし!届いた!」



私は、本から手を離し、脚立から降りようとする




が、思ったよりも振動が大きくバランスが崩れてしまった




「えっ、……っ」



落ちる!?



私は固く目を瞑った。



ガタガタ

がシャン




耳を塞ぎたくなるような音が聞こえる。





「…きゃああ!」




「…おいっ!」




痛い痛い痛い…この高さから落ちたら絶対痛い!!!



でも…


「……え、痛くな…い」



全く痛みは感じられなかった


「当たり前だろ」


いつも上から聞こえる月野くんの声が今は下から聞こえる



周りを見ると…


「…えええ!?ちょ、つつつつつ、月野くん!?」