「でも、うん、わかるよ。ここ狭さが気持ちいいっていうか~あったかいし、窓あるし。で、マスクどうしたの?」
「ほっといて。………ここに来たとしても、2度と窓を開けないで」
透夜はかたくなにいうと、カバンに荷物を詰め始めた。デジタル音楽プレイヤーに、財布、ゲーム。
学用品は一切ない。
「来るな、とは言ないんだね」
「……べつに」
「なんで?」
「……いちいちいちいちなんでなんで言うなよ鬱陶しいなぁ」
春はぶう、と呟いて気に入らなそうにソファにまた寝転がった。
「来るなって言わないのはなんで?」
もう一度訊くと、彼はため息をついてから答えてくれた。
「学校の教室なんだから、いちいち立ち入り禁止なんて言ってらんないでしょうが」
吐き捨てるように言うと、彼はそのまま部屋を出た。
部屋には春だけが残された。
春はマンガを1冊読み終わった後(読んでいる途中に6時間目始業の予鈴も本鈴も鳴ったけれど、気にせずに読み続けた)、あたたかさと眠気に負けて、すやすやと寝息を立てた。
「ほっといて。………ここに来たとしても、2度と窓を開けないで」
透夜はかたくなにいうと、カバンに荷物を詰め始めた。デジタル音楽プレイヤーに、財布、ゲーム。
学用品は一切ない。
「来るな、とは言ないんだね」
「……べつに」
「なんで?」
「……いちいちいちいちなんでなんで言うなよ鬱陶しいなぁ」
春はぶう、と呟いて気に入らなそうにソファにまた寝転がった。
「来るなって言わないのはなんで?」
もう一度訊くと、彼はため息をついてから答えてくれた。
「学校の教室なんだから、いちいち立ち入り禁止なんて言ってらんないでしょうが」
吐き捨てるように言うと、彼はそのまま部屋を出た。
部屋には春だけが残された。
春はマンガを1冊読み終わった後(読んでいる途中に6時間目始業の予鈴も本鈴も鳴ったけれど、気にせずに読み続けた)、あたたかさと眠気に負けて、すやすやと寝息を立てた。

