「び、びっくりしたあ…怒鳴らなくてもいいのに」
春は肩を強張らせて、そろそろと立ち上がって窓を閉めた。
「びっくりしたのはこっちだから!お前…体育は!!」
透夜は自分の入ってきたドアを慌てて後ろ手に閉め、窓にかかっていたカーテンを取り外し始めた。花粉を払おうと思ったのだ。
「いきなりお前呼ばわりだなんて、あんまりだと思うよー。体育は今日早く終わったの。先生の機嫌がよくってねー……あれ、坂井くんマスクどうしたの?」
「なんで、」
「へ?」
「……ここにいるの」
春はソファに座りなおして、読んでいたらしいマンガに手を伸ばした。さっき透夜が読んでいたマンガの、第1巻だ。
「何となく。夏香が言うにはここって不気味で誰も寄り付かない場所らしいのー。なんでそんなとこに坂井くんがいるのかなあって」
春は肩を強張らせて、そろそろと立ち上がって窓を閉めた。
「びっくりしたのはこっちだから!お前…体育は!!」
透夜は自分の入ってきたドアを慌てて後ろ手に閉め、窓にかかっていたカーテンを取り外し始めた。花粉を払おうと思ったのだ。
「いきなりお前呼ばわりだなんて、あんまりだと思うよー。体育は今日早く終わったの。先生の機嫌がよくってねー……あれ、坂井くんマスクどうしたの?」
「なんで、」
「へ?」
「……ここにいるの」
春はソファに座りなおして、読んでいたらしいマンガに手を伸ばした。さっき透夜が読んでいたマンガの、第1巻だ。
「何となく。夏香が言うにはここって不気味で誰も寄り付かない場所らしいのー。なんでそんなとこに坂井くんがいるのかなあって」

