スプリング×ラブ!

「ちょっと、どうしたの坂井くん」

入り口に突然現れた号泣透夜を見るや否や、溝口先生はあわてて彼を中に招き入れた。

「うう…っ、っくしょん」

クシャミが止まらず、答えにならない。先生は深いため息をつくと、チラリと朝、透夜が使っていたベッドに振り返った。

「………仕方ないわねぇ。ベッド使っていいから」
「…弁当………っは、食べていーっすか」
「ハイハイどうぞ」

仕方なしに、といった感じでヒラヒラ手を振った。