手を繋ぐ。
温かかった。

リンゴジュースの空き缶をゴミ箱に放ると、カランッと音をたてて収まった。





(「俺…」)

(「ちとせのやったことは、正しいよ」)

(「は?」)

(「襲ったのは絶対だめ。…だけど、ちゃんと話しかけてあげてる。手を繋いであげてる。存在を無視してないから」)






「葵、今から遊びに行こうか」
「アソビ?」
「言葉も、俺が教えるから」
「コトバ?」



………なぁ、
ずっと一人だったのか?

たった一人、暗い箱の中、今までずっと?