「ちとせくーん、おなかすいたー」 「ちとせーおなかすいたー」 さっちゃんと葵が二人で声をそろえて言う。 俺は夕飯の前に、と、葵をテーブルにつかせた。 「うん?どうしたの?」 「葵、よく聞いて、ご飯の前に言わなくちゃいけないことがある」 「なあに?」 さっちゃんは気を利かせたつもりなのか、先にシャワー浴びるわと、風呂場に行ってしまった。今日は泊まるつもりだから、と、さっき宣言された。 「葵とは、もう一緒に暮らせなくなるんだ」 言ってから思った。 単刀直入すぎたかな。